外壁塗装の単価
外壁塗装の費用を調べるとき、必ず気にしなければならないのが、各工程の平米単価です。
なぜならば、外壁塗装業者が作る見積書というのは、ほとんどが1平米あたり何円という風に、平米単価で計算されていることが多いためです。
また、平米単価で記載されている方が、顧客は詳細な見積書と感じ、納得して工事を依頼する場合も多いため、業者としても、手間はかかってもしっかりと平米単価で計算しているという理由もあります。
外壁塗装の料金のおおよそは、平米単価と実際に塗る面積によって求めることが出来ますが、そうやって計算した金額が、そのまま外壁塗装業者に支払う金額になるのかといえばそうではありません。
外壁塗装費用の決まり方と平米単価
外壁塗装の主役はなんといっても塗料です。
塗料を外壁に塗ることで家が保護され、美観も維持できます。
ただ、塗料は単体では商品にならず、職人が家に適切に塗ることによって初めて商品となるため、専門用語では「半商品」に分類されます。
そのため、塗料の価格だけでなく、職人が塗ることによって発生する人件費を組み合わせた費用を、依頼主は支払わなくてはなりません。
しかし、外壁塗装の見積書には、人件費という項目がないのが一般的です。
人件費は、塗料代、足場代、下地処理代など、それぞれの工程の作業料金に含まれています。
本来であれば、塗料の費用と、人件費は別に記載した「材工別」の見積もりの方がわかりやすいのですが、作業する人の勤続年数や、土日出勤かどうか、どれくらいその仕事に慣れているかなどによって人件費は大きく変わりますので、他の項目に含めて計算されています。
このように、様々な要素を含めて計算しなければならない外壁塗装において、計算をわかりやすくするために存在するのが、「平米単価」という考え方です。
塗料のグレードは平米単価を大きく左右する
外壁塗装の平米単価を最も左右するのは、使用する塗料の平米単価です。
塗料には
- アクリル系塗料
- ウレタン系塗料
- シリコン系塗料
- フッ素系塗料
などがあります。
また、それ以外にも、機能性が加わった
- 光触媒塗料
- ラジカル塗料
- 無機塗料
- 断熱塗料(遮熱塗料)
- 防水塗料
といった特殊塗料もあります。
種類ごとに、価格だけでなく耐久性や保証年数も異なりますので、塗料選びは家を末永く長持ちさせるためにはとても重要な要素です。
同じグレードでも種類が存在する
例えば、シリコン樹脂系塗料といっても、水性シリコンなのか、溶剤シリコンなのかなど、液タイプによって材料代が異なり、さらに、弾力があって伸びがよい弾性タイプなどもあり、弾性の特徴によっても種類が異なります。
そのため、単純にハイグレードなフッ素塗料を選べばすべて長持ちするとは限らず、家の状態に合わせて機能や特徴を選ばなくてはなりません。
●シリコン塗料はコストパフォーマンスに優れたおすすめ塗料
塗料は、グレードが高くなるほど施工代が高くなりますが、例え費用が高額になっても、グレードの高い塗料のほうが耐久年数は長いため、結果的には最も安全です。
しかし、そうは言っても施工単価が高ければ高いほど費用が掛かり過ぎるため、フッ素樹脂系塗料などのグレードの高い塗料は敬遠されてしまいがちです。
そのため、価格が高すぎず、ほどよい耐久年数を発揮するシリコン系塗料は、コストパフォーマンスに優れるとして、現在使われている主流の塗料となっています。
また、シリコン塗料はアクリルとシリコンが混ざり合っていることから「アクリルシリコン塗料」と呼ばれることもありますが、下位グレードのアクリル塗料とは別物ですので、区別しておきましょう。
割高だが高機能な特殊塗料
機能性を持った特殊塗料は、通常の塗料よりもさらに割高になります。
例えば、太陽の光が当たることで外壁の汚れを分解して浮かせ、雨で洗い流し、汚れが付きにくい外壁を作る「光触媒塗料」は、耐久性も耐候性も抜群ですが、施工価格もかなり高額になります。
そのほか、太陽熱を反射させ、夏場のエアコン効率を高める遮熱塗料や、暖かい空気が屋外に逃げないようにする断熱塗料「ガイナ」などは、省エネ塗料として近年注目されていいます。
そのほか、防音仕様になっていたり、艶が長持ちするように色あせしにくく作られていたりする特殊塗料もあり、いずれも耐久性や耐用年数が非常に優れています。
特殊塗装は塗装するのが難しいため、塗料メーカーから認定された施工店だけでしか塗装ができません。
そのため、塗装できる業者も少なく、さらに、確実に丁寧に塗装してもらうためには、信頼できる認定店を選ばなくてはならないため、非常に高級な塗料と言えるでしょう。
塗装費用が平米単価の計算より高くなる理由
平米単価で計算した塗装費用は、実際の外壁塗装工事費用とは若干異なります。
それは、外壁塗装には、塗る面積や塗料の価格以外にも、費用に影響する要因が他にいくつも存在するためです。
例えば、複雑な場所に家が建っていて、特注の足場を専門業者に発注しなければならないケースなどは足場代が高めになったり、下請けがたくさん入る工務店やハウスメーカーの場合は、中間マージンが発生する分施工料金が高めになったりすることがあります。
あるいは、近所の家との距離が非常に近く、足場を組むことが困難な現場の場合や、家までの道路が狭すぎて工事車両が入れない場合、家の前に通行量が多い大きな道路があって、職人の作業に差し支える場合など、様々なケースに配慮した結果、別途諸費用を支払う必要もあるでしょう。
おわりに
外壁塗装は平米単価で計算されることが多く、各工程や現場の状況によって平米単価は変動します。
また、平米単価は業者によっても設定価格が異なりますので、可能であれば複数社から見積を取り、適切な平米単価や計算方法で見積もりが作られているかを比較することが大切です。
カナリアペイントでは、お家に関するご相談・点検・見積もりを無料で承っております。
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