屋根塗装に縁切りが必要な理由?

屋根塗装 縁切り

 

「屋根塗装のときは“縁切りをしないと雨漏りする」

こんな話を聞いて、本当に?と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

 

縁切りとは、スレート屋根を塗装したあと塗膜でくっついてしまった部分を手作業で切って隙間をあけていく作業です。

実際、スレート屋根(コロニアル、カラーベスト)は単に塗るだけだと雨漏りの可能性があるため、基本的に縁切りは必須作業です。

ただ場合によっては、例外的に縁切り不要なこともあります。

 

そこでこのページではまず、縁切りの役割と必要性縁切り不要なパターンをご紹介します。

ご自宅の屋根は縁切りすべきなのか判別できるようになりましょう。

 

ただ、実は縁切りも完璧な工法ではなく、いくつか問題点があります。

それを解消できる「タスペーサー」という道具についてもご紹介しますので、見積もり時に相談してみてください。

 

大切なお家の屋根塗装です。

適切な工事をしてもらうために、最後までじっくりお読みください。

 

 

 

1.屋根塗装「縁切り」の役割

 

「縁切り」とは、スレート屋根を塗装したあと、屋根同士がくっ付いてしまった場所を、塗膜カッターや皮スキという道具を使って剥がして隙間を作る作業です。

屋根塗装 縁切り

 

新築時は、スレート同士の重なり部分には水が通れる程度の隙間があるので、雨が降っても下へ下へと排水してくれます。

しかし、塗装をすると隙間が塗料で完全に埋まってしまい、水が抜けなくなってしまいます。

 

屋根塗装 縁切り

 

そのまま塗装すると…

スレート屋根 縁切り

 

重なり目(屋根の先端)の隙間が塗料で埋まって排水できず、屋根に染みができてしまいます

こうなると、屋根の内側に水が溜まり続け、いずれ雨漏りを起こしてしまうのです。

 

縁切りとは、排水できる隙間を作って雨漏りを防ぐための、とても重要な作業なのです。

最近は多くの塗装業者が縁切りの必要性を分かっていますが、中にはまだ知識がない・そのまま塗装してしまう業者も存在します。

 

スレート屋根のお家の方は、塗装のときには必ず縁切り作業をしてもらいましょう

 

ただし、縁切りしなくても良い屋根もあります。

次の章では、その縁切り不要な屋根について解説していきます。

 

※スレート以外の塗装する屋根(セメント瓦、モニエル瓦など)は、元の構造や厚みなどから塗装しても雨漏りの心配はないので、基本的に縁切りは必要ありません。

 

 

 

2.縁切りが不要な屋根

 

スレート屋根塗装では、基本的に縁切り作業が必須ですが、例外もあります。

・勾配が急

・経年劣化で先端が沿っている

という場合です。

それぞれ詳しくみていきましょう。

 

 

2-1 勾配が急な屋根

屋根塗装 縁切り

 

5~6寸勾配以上の急傾斜の屋根の場合は、縁切りが必要ありません。

傾斜のおかげで水はけが良く、塗料も溜まりにくいため、雨漏りの心配が無いからです。

 

■屋根勾配の表記

屋根の勾配

 

急勾配の屋根のお家は、縁切りしなくても大丈夫ですのでご安心ください。

※必ず専門業者の点検を受けて判断してもらいましょう。

 

 

 

2-2 経年劣化で反っている屋根

 

スレート屋根は築7~8年を過ぎると経年劣化をしてきて、先端が反り上がることがあります。

反って3~5mmほどの隙間ができてしまっている場合は、縁切りが不要です。

これだけの隙間があれば、そもそも塗料が詰まることもないからです。

 

屋根塗装 縁切り

 

右側のスレートが大きく反って浮いています。

塗装してもこの隙間から排水できるため、ここは縁切りをする必要がありません。

屋根の反りは日当りの良い南面で特に起こりやすいです。

そのため1軒のお家でも「1面だけ縁切りなし、残りの面は縁切りする」ということがあります。

 

見積もり時にはきちんと屋根の点検をしてもらい、縁切りがいるのかどうか各面をチェックしてもらいましょう。

 

 

 

3.「タスペーサー」とは

 

スレートの雨漏り防止に必須の縁切り作業ですが、実は問題点もあります。

・ガリガリと削るので、周りの塗膜や屋根材を傷つけてしまう

・せっかく綺麗に塗った屋根の上をまた歩いて汚す可能性がある

・塗装後しっかり乾燥させないといけない

…といった点です。

 

そこで最近は、従来の縁切りの問題点を解消できるタスペーサーを使った縁切りをする塗装店が増えています。

 

■タスペーサー

屋根塗装 縁切り

 

ポリカーボネート製の、手のひらサイズの部材です。

スレートとスレートの重ね目に差し込んで使用します(中塗りの前にひとつひとつ手で差し込んでいきます)

適度な隙間が確保されるため、この上から塗装しても隙間が塗料で埋まることがありません。

差し込んでしまうと、ほとんど外からは見えません。

紫外線を浴びることが無いので、タスペーサー自体はほとんど劣化しません。

塗装後もこのまま入れっぱなしで大丈夫です。

 

※塗装後に強風などでタスペーサーが落ちることが稀にありますが、既に隙間は確保されているため後から雨漏りする心配はありませんので、ご安心ください。

 

 

まとめ

 

「縁切り」とは、塗装後のスレート屋根の塗膜を切って水の抜け道を作る作業です。

縁切りをしないと屋根の中に水が溜まって雨漏りに繋がるため、スレート塗装時には必須の作業です。

塗装工事の際には、工程に漏れや抜けがないかチェックしてより良い工事をしてもらいましょう。

 

屋根塗装 縁切り

 

 

カナリアペイントでは、屋根塗装のほか雨漏り等の点検・見積もりも無料で承っております。

お家のことで気になる点がございましたら、是非お気軽にご相談ください。

外壁塗装 屋根塗装 埼玉県熊谷市


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