屋根塗装の塗装費用・単価はいくら?スレート屋根の場合
住宅で使われているスレート屋根(化粧スレート)は、紫外線の影響により表面の塗装が劣化し、最終的には剥がれてしまいます。そのため、定期的なメンテナンスを実施することで建物の美観性を維持することが可能です。
今回はスレート屋根の塗装にかかる費用相場・単価を解説します。塗装費用が変動するポイントをご紹介いたしますので、これからスレート屋根の塗装を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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スレート屋根の塗装費用が変動する5つのポイントとは?
POINT
①屋根足場の有無(屋根勾配)
②屋根の大きさ・形状(施工面積)
③下地補修・交換部位の有無
④使用する塗料のグレード
⑤塗装作業の工程数
具体的にどのようなことが要因で価格に変動が起きるのかをチェックしましょう。
①屋根足場の有無(屋根勾配)
スレート屋根の塗装費用が変動するポイントの一つが「屋根足場」の有無です。
この屋根足場とは、急勾配の屋根を塗装する際、主に作業員の転落防止および安全性の確保、作業性の向上を目的に取り付ける足場のことを指します。
業界の教科書的には5寸勾配以上に設置するとされていますが、実務で見た場合は6寸程度の屋根は逆に作業効率が落ちることも多く、基本的に6.5寸以上の勾配を目安に設置されることが多いです。
6.5寸を超える屋根勾配は非常に急角度になるので、塗料などの材料を持ちながら作業するのが困難になってきます。そのため、作業をする際の安全性を確保する上でも、屋根足場を設置する必要性がでてきます。
ただし、屋根足場の設置は通常の足場架設料金よりも高く、設置面積が増えるにつれて費用も上がるので覚えておきましょう。
②屋根の大きさ・形状(施工面積)
スレート屋根の塗装費用が変動するポイントの二つ目は「屋根の大きさ・形状(施工面積)」です。
施工面積が50㎡の屋根と100㎡の屋根では、使用する材料の量も変わる上に、作業者の人工(作業費用)も変わってきます。
また、注意しなければならないのは、屋根の形状です。屋根には、切り妻・寄棟・方形といったさまざまな形状がありますが、どの形状の屋根かによっても作業効率は変わります。
例えば、最も一般的に採用されている切妻屋根は本を開いたような形状で2面しかありません。一方で、寄棟屋根は4面ある形状なので、切妻よりも作業性は低下します。
屋根形状によって同じ50㎡でも作業の効率性は変わるため、施工料金に開きが出てくるというわけです。スレート屋根の塗装費用を決める上で、施工面積と屋根形状は重要な要素であることは理解しておきましょう。
③下地補修・交換部位の有無
スレート屋根の塗装費用が変動するポイントの三つ目は「下地補修や交換部位の有無」です。
例えば、住宅のスレート屋根に取り付けられている棟板金部分は、下地の木材が腐食することで止め付けてある釘が緩み抜けてしまいます。
この状態を放置すると、台風などの強風が発生した場合に飛ばされてしまうリスクがあります。そのため、スレート屋根の塗装をする際には、必要性に応じて交換作業などをしなければなりません。
このように、下地の補修や交換部位の有無によっても施工価格に変動があるというわけです。
④使用する塗料のグレード
スレート屋根の塗装費用が変動するポイントの四つ目は「塗料のグレード」です。
屋根に使われている塗料には、主に以下のようなグレードがあります。
CHECK
✅ウレタン塗料
✅シリコン塗料
✅フッ素塗料
✅遮熱・断熱塗料
ウレタン樹脂から順に耐久性や価値は上がっていくため、
どのグレードを採用するかによって費用感は異なります。
最近では遮熱・断熱系塗料を採用するケースも増えてきており、価格面よりも機能性を重要視する傾向にあります。
安価で納めたい場合はウレタン系またはシリコン樹脂系塗料、耐久性や機能性を求める場合はフッ素系または遮熱断熱塗料がおすすめです。
ただし、採用するグレードで費用感が変動するため、予算規模に応じて選択することが重要です。
⑤塗装作業の工程数
最後にスレート屋根の塗装費用が変動するポイントとして「塗装作業の工程数」が挙げられます。
一般的にスレート屋根の塗装は、下塗り・中塗り・上塗りの3工程で仕上げます。しかし、下地の状況が悪い場合や特殊な工法の場合、4工程の作業になるケースがあります。
このように塗装の工程が一つ増えるだけで材料費・作業費のいずれも増加するため、トータルの塗装費用に変動が生じます。
特に多い事例としては、劣化の進行が進んでいる場合に下塗りを1回から2回に増やすケースです。この場合、下塗り・下塗り・中塗り・上塗りの計4工程になるので、工事費用は増加します。
このように、実施する塗装の工程によって費用に変動があることを理解しておきましょう。
スレート屋根の塗装費用について
スレート屋根の塗装費用は業者によって若干の違いがありますが、施工単価や坪数別の概算費用相場を把握しておくと理解しやすいです。
そのため、ここからは塗料のグレード別における施工単価の相場、施工面積別の概算費用相場、実際の見積もり事例などを紹介します。
塗料グレード別の施工単価の相場
塗料グレード | 施工単価/㎡ | 耐用年数の目安 |
ウレタン塗料 | 1,500~1,700円/㎡ | 7~10年 |
シリコン塗料 | 1,800~2,000円/㎡ | 10~12年 |
フッ素塗料 | 3,500~4,500円/㎡ | 15~20年 |
遮熱・断熱塗料 | 3,500~4,500円/㎡ | 15~20年 |
施工面積別の概算費用相場
施工面積 | 概算費用相場 |
30㎡ | 30~40万円 |
60㎡ | 40~50万円 |
80㎡ | 50~60万円 |
100㎡ | 60~70万円 |
120㎡ | 80~90万円 |
140㎡ | 100~110万円 |
160㎡ | 120~130万円 |
180㎡ | 140~150万円 |
200㎡ | 160~170万円 |
※一般的な戸建て(25~30坪)の屋根で60~80㎡前後
スレート屋根の塗装費用を抑えるコツ
スレート屋根を塗装する際には、以下の点に注意することで費用を抑えることができます。
CHECK
早めのメンテナンスを実施する
外壁塗装と一緒に工事を実施する
ここからは、なるべく工事費用を抑えるために重要なポイントを紹介します。
早めのメンテナンスを実施する
スレート屋根の塗装費用を抑えるためには、早めのメンテナンスが重要です。
先にも解説した通り、スレート屋根は紫外線や風雨による影響で塗装表面が劣化します。最初は色褪せや退色から始まり、徐々に亀裂や剥離現象などが起きます。
この状態を放置すると屋根材表面の塗装がほとんど剥がれていくため、下地調整(下塗りなど)を多く施工しなければなりません。
通常の作業工程よりも下地調整工程が増えてしまうことで、塗装費用全体が増加してしまうと言うわけです。
このような理由からも、少し早めのメンテナンスを心がけることで、不要な下地調整費用が増加せずに工事費用を圧縮できます。
外壁塗装と一緒に工事を実施する
スレート屋根の塗装費用を圧縮するポイントの二つ目は、外壁塗装工事と一緒に実施すると言うことです。
屋根は住宅の中でもっとも高い位置にあるため、作業員の転落防止や塗料の飛散防止における足場の仮設が必要になります。
この足場代というのは約20万円前後かかってくるので、屋根の塗装費用の中でも大きな割合を占めています。
一方で、住宅に必要なメンテナンスには「外壁塗装」もあります。この外壁塗装をする際にも当然足場が必要なので、これらの工事時期を一緒にすることで足場費用を節約できるというわけです。
以上の点からも、屋根塗装の費用を圧縮するためには、外壁塗装工事と一緒に行うことをおすすめします。
屋根塗装・外壁塗装の定期メンテナンスはカナリアペイントへ
屋根塗装は屋根材や塗料、住宅の環境によってメンテナンス時期がそれぞれ異なります。劣化の状態によっては塗装以外にも補修などが必要になる可能性もあるため、実際に屋根の状態をチェックする必要があります。
しかしご自身で点検のために屋根に上ったり、ご自身で塗装をするとなると危険が伴いますので、屋根塗装の時期や費用が気になる方は専門業者に点検・見積もりを依頼してみましょう。
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