屋根塗装｜セメント瓦の塗装費用・単価はどれくらい？

2025年3月6日

古くからある「セメント瓦」ですが、この屋根材は塗装が必要？と思う方も多いと思います。

セメント瓦とは、一般的な粘土瓦（和瓦）よりも軽量で安価なため流行した屋根材です。一般的なスレート（カラーベスト・コロニアル）屋根材よりも厚くて丈夫なセメント瓦ですが、スレート屋根と同じく劣化してきたら塗装メンテナンスが必要となります。

しかし、実際にいつ頃塗装が必要なのか？我が家は塗装メンテナンスの時期なのか？と不安になりがちです。

今回はセメント瓦の主な劣化症状と塗装時期についてご紹介いたします。また、セメント瓦の塗装工事にかかる費用・単価相場もご紹介しますので、実際の工事にお役立てください。

塗装メンテナンスが必要なセメント瓦の劣化症状

セメント瓦は一定の割合でセメントと骨材を混ぜて成形・着色される瓦の事で最初のころは塗装されていて水をはじきますが、紫外線などによって塗膜が劣化してセメント素地がむき出しになると、水を吸収するようになります。

この吸収した水が原因となり、さまざまな劣化症状が生じます。以下に紹介する代表的な症状が見られたら塗装の時期となります。

まずはセメント瓦の状態を専門業者に点検してもらいましょう。

変色・色あせ

初期症状として起こるのが変色・色あせです。新築時はキレイに塗装されていますが、経年劣化によって色がくすんできます。だんだんと色があせてくるということは、瓦の表面に塗った塗装の効果が薄くなってきているということです。薄くなればなるほど雨水をはじく力が弱まっているため、瓦が脆くなる可能性が高まります。建物の内部に水が浸入しないように、防水処理を施してあげるのが長く保つために必要です。

コケ・カビが発生している

日当たりが悪い面に発生するコケやカビ。瓦にもコケやカビが発生します。これは塗膜の劣化により雨水が乾きにくくなったり、風の影響で飛んできた土が積まれて繁殖したりしたコケは、環境が増殖に適していればどんどん増え続けます。コケやカビを防ぐ場合には、防藻・防カビ性のある塗料をオススメします。

瓦の割れ・欠け

セメント瓦は和瓦・洋瓦と違い、飛来物などでの割れや欠けに加えて表面塗膜の劣化から割れや欠けを起こします。瓦の材質上水を吸うと膨らみ、乾くと元に戻ろうとするため、この動きを繰り返すうちに負担がかかってしまい、いずれ割れや欠けてしまいます。また、地震の影響で割れる事もあります。割れているということは、さらに水が浸入しやすくなるため良いことはありません。割れてしまった部分はコーキングのみで補修しても一時的な問題ですので、出来るだけ早めに補修してからの防水塗装をするメンテナンスが必要です。

漆喰の剥がれ・崩れ

セメント瓦にも漆喰が使われており、特に、棟瓦を固定している漆喰が剥がれてしまうと、棟瓦ごと脱落する恐れがあります。棟は屋根の最頂部であり最も雨風の影響を受けやすい箇所です。そのため、脱落すればすぐに雨が室内へと浸入してきます。

ベストな塗装時期は築後10～15年

セメント瓦の塗装は、一般的に築後約10年が理想的です。

なぜなら、初めの塗装の効果が切れて、その後の劣化が進む時期だからです。遅くとも15年経過する前には行うことが望ましいでしょう。

最近の薄型スレート瓦は、10年もしないうちに割れることも多いですが、セメント瓦は厚みがあり、頑丈な瓦として知られています。しかし万が一大きな割れが発生してしまうと、セメント瓦は補修が難しい上に、現在は製造・販売されていないため、同じ瓦を手に入れるのが難しく、交換できないことがあります。

また、安価で施工が容易な薄型スレート瓦が主流となっているため、屋根の瓦を交換する際には大きな工事や費用が必要になることも考えられます。

余計な費用をかけずに重厚感のあるセメント瓦のデザインを維持したいのであれば、築10年前後で塗装メンテナンスを検討することが重要です。

セメント瓦の塗装工事の費用

上記はあくまで目安となり、住宅の立地、屋根の大きさや状態、使用する塗料の種類などによって変わってきます。

実際に塗装をするときにはきちんと屋根点検をしてくれる業者に見積もりをもらいましょう。

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