屋根塗装縁切り
1.屋根塗装「縁切り」の役割
「縁切り」とは、ストレート屋根を塗装したあと、屋根同士がくっ付いてしまった場所を、塗膜カッターや皮スキという道具を使って剥がして隙間を作る作業です。
新築時は、ストレート同士の重なり部分には水が通れる程度の隙間があるので、雨が降っても下へ下へと排水してくれます。
しかし塗装をすると、この隙間が塗料で完全に埋まってしまい、水が抜けなくなってしまいます。
新築時の状態なら、雨が降っても水はすぐ抜けていきます。
■そのまま塗装すると…
■塗装でくっついてしまった屋根
重なり目(屋根の先端)の隙間が塗料で埋まって排水できず、屋根に染みができています。こうなると、屋根の内側に水が溜まりつづけ、いずれ雨漏りを起こしてしまうのです。
■天井の染み(雨漏り)
縁切りとは、排水できる隙間を作って雨漏りを防ぐための、とても重要な作業です。
最近は多くの塗装業が縁切りの必要性を分かっていますが、中にはまだ知識がない、そのまま塗装してしまう業者も存在します。
ストレート屋根のお家の方は、塗装のときには必ず縁切り作業をしてもらいましょう。
ただし、例外的に縁切りしなくてもいい屋根もあります。
※ストレート以外の塗装する屋根(セメント瓦、モニエル瓦など)は、元の構造や厚みなどから塗装しても雨漏りの心配はないので、基本的に縁切りはいりません。
2.縁切りが不要な屋根
ストレート屋根塗装では、基本的に縁切り作業が必須ですが、例外もあります。
・勾配が急
・経年劣化で先端が沿ってる
という場合です。
2-1.勾配が急な屋根
5~6寸勾配以上の急傾斜の屋根の場合は、縁切りが必要ありません。
傾斜のおかげで水はけが良く、塗料も溜まりにくいため、雨漏りの心配が無いからです。
■屋根勾配の表記
急勾配の屋根のお家は、縁切りしなくても大丈夫ですのでご安心ください。
※必ず専門業者の点検を受けて判断してもらいましょう。
2-2.経年劣化で反っている屋根
スレート屋根は築7~8年を過ぎると経年劣化をしてきて、先端が反りあがることがあります。
反って3~5mmほどの隙間ができてしまっている場合は、縁切りが不要です。
これだけの隙間があれば、そもそも塗料が詰まることもないからです。
■反っているスレート屋根
右側のスレートが大きく反って浮いています。
塗装してもこの隙間から排水できるため、ここは縁切りをする必要がありません。
屋根の反りは日当りの良い南面で特に起こりやすいです。
そのため1軒のお家でも、「1面だけ縁切りなし、残りの面は縁切りする」ということがあります。
見積もり時にはきちんと屋根の点検をしてもらい、縁切りがいるのかどうか、各面をチェックしてもらいましょう。