クリヤー塗装とは?
1.クリヤー塗装とは
クリヤー塗装は、無色透明の塗料を使い、外壁材の意匠性をそのまま活かす塗装のことです。
一般的な色で塗りつぶす塗装(塗りつぶし塗装といいます)と違い、外壁の素材感や木目などを活かしつつ、塗料の保護機能や艶出し効果を与えます。
1‐1.今の外壁の色合いを残す塗料
クリヤー塗装の特徴は、“現在の外壁の色合いを残すこと”です。
名前からして透明な塗料だとわかります。透明な塗料であるクリヤー塗装は、現在の外壁の色がキープできるのです。よって、現在の色を維持したい人にはぴったりの塗料と言えます。
しかし、なぜクリヤー塗装は色がつかないのでしょうか。
なぜなら、色のもとになる“顔料”が入っていないからです。
一般的な塗料には顔料が入っています。顔料は外壁塗装の“色”になるため、塗り直すことで新しい色に生まれ変わるのです。
顔料が入っていないクリヤー塗料は、透明で今の色を残す特殊なタイプと言えるでしょう。
ちなみに、正式名称はクリアー塗料ではなく“クリヤー塗料”です。
1‐2.クリヤー塗料の種類
一般的な塗料には、原料によってさまざまな種類にわかれています。クリヤー塗料は普通の上塗り材と変わりません。基本的に、普通の塗料には顔料・添加剤・合成樹脂が入っているものです。
しかし、クリヤー塗料には“顔料”が入っていないことが唯一の違いになります。他の点では普通の塗料と同じだと思ってください。
また、業者によって使用するクリヤー塗料は異なります。主流となっている種類は“UVプロテクトクリヤー”と呼ばれている日本ペイントの塗料です。
1‐3.さまざまな種類が出てきているクリヤー塗装
従来のクリアー塗装は紫外線に影響を受けるタイプがほとんどでした。
しかし、最近はUVプロテクトクリヤーなど紫外線をカットできるクリアー塗装が登場してきたのです。よって、外壁塗料でもクリヤー塗料の必要性が向上し需要も増えてきました。
基本的に透明な塗料ですが、外壁のツヤが出るタイプもあります。
現在の外壁状態をチェックしつつ、状態に合ったクリヤー塗装を選んでください。
2.クリアー塗装の効果
2‐1.外壁の光沢が出て色が濃くなる
最近では、クリヤー塗装を好んで外壁に施す人が増えてきました。クリヤー塗装の効果が多くの人に受け入れられている証拠です。
主なクリヤー塗装の効果は、「外壁の光沢が出る」「色が濃くなる」という2点があります。
クリヤー塗装を外壁にほどこすと光沢が出てくるのです。思った以上にキレイになってびっくりした!と言う人はたくさんいます。まるで、新築のような外壁に仕上がるでしょう。
そして「外壁の色が濃くなる」ことで美しい外壁になります。
2‐2.長時間清潔に保つことができる
外壁は経年劣化が目立つものです。時間がたてばたつほど汚れが目立ち、美しさもなくなっていきます。しかし、クリヤー塗装を利用すれば長時間清潔に保つことができるのです。
クリヤー塗装には撥水効果や防カビ・防藻性があります。よって、汚れがつきにくい外壁と言えるでしょう。特に、色合いが特徴的なサイディングは魅力が倍以上になります。
つまり、サイディングの性能を高めることができるのです。
たとえ顔料が入っていない透明な塗料だとしても、メリットがたくさんつまっています。
よりキレイで汚れにくい外壁にしたい人は、クリヤー塗装で仕上げてみてはいかがでしょうか?
3.クリヤー塗装を使用するケース
3‐1.クリヤー塗装にぴったりな外壁
外壁の塗り直しで失敗しないためには、今の状態にぴったりな塗料を選ばなければなりません。
そこで、クリヤー塗装にぴったりな外壁の状態をご紹介します。たとえば、2色以上のサイディングを使用しているケースです。サイディングを2色以上使っている場合、色合いをハッキリ出さなければなりません。色合いが中途半端になってしまえば外壁の仕上がりにムラが出てしまいます。美しい外見ではなくなるでしょう。
また、外壁にデザインがある場合もクリヤー塗装がおすすめです。
最近では、さまざまな外壁が出てきているため、デザインにこだわる人は多いでしょう。特徴的なデザインを使っている外壁こそクリヤー塗装が大活躍します。さらに、特殊な外壁であるレンガ調にもおすすめの塗料です。
3‐2.クリヤー塗装をする際の注意点
クリヤー塗装に最適な状態だとしても、場合によっては塗装できない可能性があります。
たとえば、外壁の劣化が激しい状態です。クリヤー塗装をする部分が激しく劣化していると、塗り直しても効果が発揮できません。もとの状態が良いことが第1条件になります。
塗膜が傷んでいる場合はクリヤー塗装ではなく、ほかの方法で塗り直していきましょう。
クリヤー塗装を使うには、早めの塗り替えや定期的なメンテナンスが必要不可欠です。
4.まとめ
クリヤー塗装とは何なのか、効果や使用するケースについて説明しましたが、いかがでしたでしょうか。顔料が入っていないクリヤー塗装は無色透明です。
光沢が出る、色が濃くなる、長時間清潔に保つことができるなどメリットはたくさんあります。
しかし、外壁の劣化・損傷状態によってはクリヤー塗装の効果が出てこないケースもあるのです。
最近では、UVカットができるクリアー塗装も出てきています。
さまざまな塗料を比較してぴったりのものを選びましょう。