屋根塗装の色選び|人気色・相性

屋根塗装の色選びは家全体の印象・価値・住み心地・メンテナンス性に直結する、外装リフォームの中でも最重要テーマのひとつです。

しかし屋根は普段あまり見えない場所であるにも関わらず、家の外観を左右する影響力は大きく、「完成してみたらイメージが違った」という後悔も少なくありません。

  • カタログの色と実物の色が違う
  • 屋根の大面積で意外と明るく見えた
  • 外壁との相性が合わなかった
  • 熱のこもり方が変わってしまった

屋根は10〜15年に一度の工事。やり直すことはほぼ不可能です。

そこで今回は「屋根塗装の色選びで失敗しないための、あらゆる要素」をご案内いたします。

一般的な人気色や傾向だけでなく、色彩心理・塗料特性・遮熱の実態・退色のメカニズム・屋根材ごとの相性・地域景観まで徹底的に解説します。

 

屋根色が外観の印象を決める“本当の理由”

屋根は、普段は気にしない位置にあるものの、実は家の外観における“構成比率が最も大きいパーツ”です。

建物を正面から見たとき、屋根はそれほど目立たなくても、

  • 離れて見るとかなり大きく見える

  •  

    遠景写真では屋根が主役になる

  •  

    近隣からの視線は上から落ちてくるため屋根の存在感が強い

など、住宅の“イメージカラー”に直結します。

また屋根は外壁と違い塗り替え頻度が少ないため、10年以上家の印象を固定してしまう色になります。

■ 屋根色で変わるイメージの例

印象向いている家
ブラック高級 / 重厚 / モダンシンプルモダン・新築風仕上げ
グレースマート / 都会的現代デザイン系
ブラウンナチュラル / 温かい和風・洋風どちらも合う
グリーン優しい / 自然庭の多い家・周囲に緑が多い地域
レッド系明るい / 個性的南欧風・かわいい系

これらの印象は外壁よりも強く出ることがあります。

 

なぜ屋根の色選びは難しいのか?

屋根色選びが外壁より難易度が高い理由は、以下の“認識のズレ”にあります。

■ 1. 小さなサンプルと大面積では見え方が大きく変わる

手元に届く色サンプルは10cm程度ですが、屋根は数十㎡あります。

光の反射率が変わるため、暗い色はより暗く、明るい色はより明るく見えるという特性があります。

■ 2. 周囲の環境光に左右される

屋根は屋外にあり、

  • 天気
  • 時間帯
  • 季節
  • 太陽の角度

によって見え方が激変します。

■ 3. 外壁との相性を“屋根単体で判断してしまう”

最も多い失敗がこれです。屋根単体では悪くなくても、

  • 外壁の明度
  • 配色比率

と合わない場合、バランスが崩れます。

■ 4. 退色のスピードが色によって違う

赤・青などの原色は退色しやすく、自然由来の色(ブラウン・グレー)は退色が緩やかです。

 

失敗から学ぶ “屋根色選びの落とし穴” 徹底解説

ここでは、実際の現場でもよくある失敗例を掘り下げます。

● 1. 思ったより黒い/明るい

ブラック → 夜のように見える

ライトグレー → 白すぎて浮く

ブラウン → 赤っぽく見えてしまう

面積効果(面積が大きいほど明るく見える)は色選びの盲点です。

 

● 2. 周囲の家から浮いてしまう

住宅街には無意識に “景観の調和” があり、周りがシンプルな色なのに鮮やかなレッド・青色などを選ぶと違和感が出ます。

 

● 3. シミュレーションを見ずに決めて後悔

カラーシミュレーションなしの色選びは、勘で選ぶのとほぼ同じです。

 

● 4. 施工後に「外壁と合わない」

外壁と合わせる最良のコツは明度差を意識することです。

外壁が明るければ屋根は暗く、外壁が暗ければ屋根を中間色にすると整います。

 

屋根塗装の人気色ランキング“2025年版”

サンプルカラーとして、アステックペイントの色番号をお伝えします。

■ 1位:ブラック

  • アステックペイント色番号:9119(トゥルーブラック)
  • 日塗工類似色:N-15
  • マンセル値:8.17PB 1.36/0.28

圧倒的人気色です。直近数年はモダン住宅の普及でさらに需要が増しています。

メリット
・新築風に見える
・汚れが最も目立たない
・どんな外壁にも合う
・退色が目立たない

デメリット
・屋根温度が上がりやすい(→遮熱塗料でほぼ解決)

■ 2位:ダークグレー(チャコール)

  • アステックペイント色番号:8079(チャコール)
  • 日塗工類似色:N-20
  • マンセル値:N 1.82/

ブラックとの人気争いのカラーです。「黒だと強すぎる」と感じる方のほとんどがこの色を選ばれます。

自然光での見え方が安定し、経年で劣化が目立たない“長く付き合える色”です。

■ 3位:ブラウン

  • アステックペイント色番号:8077(ヤララブラウン)
  • 日塗工類似色:15-30B
  • マンセル値:2.49YR 2.27/1.85

和風住宅から洋風まで幅広く適合します。

木や土に近い色は退色が緩やかなのもポイントです。

■ 4位:モスグリーン

  • アステックペイント色番号:9116(グリーンレイバー)
  • 日塗工類似色:45-30D
  • マンセル値:2.72G 2.9/2.11

庭・植栽の多い住宅街に合いやすく、「控えめに個性を出したい」方に選ばれます。

■ 5位:スレートブルー

  • アステックペイント色見本帳 色番号:8215(スレートブルー)
  • 日塗工近似色:75-50H
  • マンセル値:5PB5/4

近年じわじわと人気が上昇しているカラーです。

都会的でスタイリッシュですが、外壁の色を選ぶので注意。

 

 “遮熱・断熱”から見た色の選び方

屋根は太陽光を直接受けるため、色による温度変化は大きいです。

■ 明るい色ほど熱を反射する

白に近いほど反射率が上がり、夏場の室温低下やエアコン効率向上などにつながります。

■ 黒は熱を吸収しやすいが…

遮熱塗料により、黒でも温度上昇を抑制できる時代になっています。

■ 遮熱効果を高めたいなら

・ライトグレー
・シルバー
・明るいブラウン
が最も効果的なカラーです。

遮熱塗装による温度変化と省エネ効果

 

“退色・経年変化”から見た色の選び方

屋根は紫外線や雨水などの影響により、退色スピードが速いため長期的な仕上がりを考える必要があります。

■ 退色しやすい色

・赤系
・青系
・原色系
→紫外線を吸収しやすい

■ 退色しにくい色

・グレー
・ブラウン
・ブラック
→自然界に多い色は劣化が目立たない

 

屋根材×色の相性一覧

屋根材によっても色の見え方は大きく違います。

スレート屋根

スレート屋根は主にセメントを原料として固めた屋根材のことを指します。軽量で施工性が良く、比較的安価であることから多くの住宅に使用されています。

最も色の自由度が高く、おすすめは「ブラック・グレー・グリーン」です。注意点としては、明るすぎる色は安っぽく見えることもあります!

 

金属屋根(ガルバリウム)

ガルバリウム鋼板(ガルバ・GL鋼板)は、1970年代前半にアメリカで開発されました。2000年代に入ると、日本の建築業界でも次第に採用されるようになり、現在では住宅や倉庫の屋根・外壁などに広く使用されています。

金属屋根はスタイリッシュな色が似合い、おすすめは「グレー・ブラック」です。薄い色は汚れがやや目立ちやすくなってしまうため、要注意です。

 

セメント瓦

セメント瓦とは、セメントと川砂を混ぜ合わせて作られた屋根瓦のことです。さまざまな形状があり、価格も安いため、以前は多くの住宅の屋根に使われていました。しかし、現在はガルバリウム鋼板のように低価格で耐久性が高い屋根材が開発され、セメント瓦の新規使用はあまりありません。

セメント瓦に合う色は重厚感のある色。「ブラウン・ダークグレー」など、暗めの色味が合う屋根材です。

 

陶器瓦

陶器瓦屋根は粘土を高温で焼き固めた伝統的な屋根材で、耐久性・耐火性・防水性に優れています。表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)をかけた釉薬瓦が一般的な屋根材です。

釉薬がかけられているため、色替えは基本的に不可です。ただし専用塗装なら可。

 

カラーシミュレーションの重要性

カナリアホームでは、実写真ベースの高精度カラーシミュレーションを提供しています。

カラーシミュレーションのメリット

  • 仕上がりのギャップが最小
  • 明度や色味の違いを見比べられる
  • 外壁との相性が一目で分かる
  • 近隣との調和も予想できる

色選びの満足度が劇的に高まります。

 

 

屋根塗装の色に迷ったらカナリアホームへ

カナリアホームでは埼玉県・群馬県を中心に外壁・屋根塗装工事などを行っております。

まずは相談・点検・見積もりを依頼してみましょう。相場を知ることが、納得リフォームの第一歩です!

カナリアホームは相談・点検・見積もりを無料で行っております。お気軽にお問い合わせくださいませ。


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