シーリング(コーキング)の役割と劣化

外壁材と外壁材の間にあるゴム状のパッキンをシーリング(コーキング)と言い、劣化が起きた場合は補修が必要です。

今回はシーリングの役割と劣化症状についてチェックしていきましょう。

 

◆シーリングの役割

1.クッション

シーリングには、外壁や窓サッシ、浴槽や壁といった建材同士がぶつかり合うのを防止する、クッションとしての役割があります。

例えば、サイディングボードは堅くて薄いため、気温や湿度の変化で膨張・伸縮したり、地震の揺れなどで負担がかかると、ひび割れや歪み、破損を起こす可能性があります。

そのため、緩衝材の役割として、目地と呼ばれる外壁材と外壁材の隙間や継ぎ目にシーリング材を充填し、サイディングへの負担を軽減します。

 

2.雨水の侵入を防ぐ

サイディングやALCなど、複数のボードやパネルを張り合わせて出来ている外壁は、どんなにぴったりくっつけたとしても隙間ができてしまいます。

そのため、あえて目地をつくり、シーリング材を詰めて密閉することで、水や汚れが侵入することを防いでいます。

 

3.建材の固定

屋根工事では、屋根の棟板金が飛んでいかないように釘で固定しますが、釘を打ち込んだところにシーリング材を打ち込み飛散防止に役立てたり、瓦屋根のずれを補修する際には、接着剤として使用する工法などがあります。

 

4.補修

金属屋根の穴あきや、クラック(ひび割れ)で出来てしまった隙間にシーリング材を埋め込んだり、Vカット・Uカットと言ってクラック部分をカットし、シーリングを施すことで雨水などの侵入を防ぐなど、補修にも使用されます。

 

シーリングとコーキングは、「油性コーキング以外は全てシーリング材に属する」と定義付けられてはいますが、現在、油性コーキング材はほとんど使用されなくなっています。

しかし、過去に普及していた名残からコーキングという言葉を使う場合も多くあり、現在では、シーリングもコーキングも同じ意味として使用され、同じ材料を指しています。

 

 

◆劣化症状

肉やせ

シーリング材に含まれる可塑剤が溶け出す症状です。

シーリングの厚みが薄くなり、次第に隙間ができてしまいます。経年劣化でない場合は、シーリングのボリュームが足りていなかった可能性が考えられます。

 

剥離

ボードやパネルとの間に隙間ができてしまう症状です。

隙間から雨水が侵入してしまい、サイディングの腐食や割れ・反りが発生する可能性があります。また、雨漏りの原因になる場合もあります。

 

ひび割れ

表面に細かなヒビが入っている状態です。

経年劣化や地震による建物の揺れに追従できない場合にひび割れが起こるケースがあります。

 

破断

ひび割れが広がり、シーリングの真ん中から切れてしまう症状です。

シーリング材の劣化や寿命で起こる可能性があります。

 

欠落

シーリングが取れてしまい、内側が見えてしまう症状です。

経年劣化の他、プライマー不足であった可能性が考えられます。

 

 

シーリングの補修は2種類あります。

増し打ち…既存のシールの上にシール材を充填し、厚みを増します。

打ち替え…既存のシールを撤去し、新たにシール材を充填します。

 

シーリングの寿命は一般的に5~10年と言われています。

お住まいのシーリングがどのような状態なのか確認し、外壁材や内部の劣化に繋がってしまう前に補修を行いましょう。

 


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