屋根塗装 素材別の工程
屋根塗装を含む住まいの塗り替えには、大きく分けて2つの目的があるとされています。
1つめは、見た目の美しさ、「美観」を整えるため。
そしてもう1つは、塗料で住まいを保護し、長持ちさせるためです。
雨風や太陽の紫外線などの自然環境に常にさらされている住まいは、時間と共に、長時間かけて徐々に劣化していきます。特に屋根は、雨風を直接受け、太陽が出ている日はほぼ100%紫外線を浴びており、劣化の進行も早いとされています。
少しでもお家を長持ちさせるために、定期的なメンテナンスが必要となってきます。
◆屋根素材ごとの塗装方法
屋根素材にはいくつもの種類があります。
その中でも塗装工事を行う素材は、主なものとしてスレート瓦、金属屋根、セメント瓦が挙げられます。
・スレート瓦の作業工程
スレート瓦とは、粘土板岩を使用した薄い板状の屋根材です。防水性や耐熱性を維持するために、定期的な塗り替えが必要となります。
コケやカビ・色あせ・塗膜剥離などが起こっている場合は塗装を検討しましょう。
①高圧洗浄でコケやカビなどの汚れ・旧塗膜を落とす
②鉄部のサビ落とし・ひび割れ補修
③下塗り材の塗布(鉄部はサビ止め)
④縁切り・タスペーサーの設置
⑤中塗り・上塗り材の塗布
・金属屋根の作業工程
金属屋根は、アルミニウム・亜鉛合金メッキ鋼板などを使用した屋根材です。重さが軽く、地震に強いとされています。
主な劣化症状は、チョーキング・変色・サビなどがあります。
①高圧洗浄で汚れなどを落とす
②旧塗膜除去などの下地処理(ケレン)
③下塗り材の塗布(サビ止め)
④中塗り・上塗り材の塗布
・セメント瓦の作業工程
セメント瓦は、コンクリートと同質の無機質着色材である着色スラリーを塗膜として形作り、アクリル樹脂のクリアー塗料を塗布した屋根材です。
チョーキング・変色・コケやカビ・塗膜剥離などが主な劣化症状です。
①高圧洗浄でコケなどの汚れ、旧塗膜を洗い流す
②下地調整・下地補修(クラック処理など)
③下塗り材の塗布
④中塗り・上塗り材の塗布
◆どの屋根材の場合でも、屋根塗装工事では多くの場合、仮設足場の設置・解体が必要となってきます。点検や手直し作業を含め、工事が順調に進んだ場合、約10日~2週間ほどの期間がかかります。
また、劣化状況が著しく塗り替え工事が行えない場合は、カバー工法や葺き替え工事となります。
塗装工事か可能かどうか、専門の業者に診断してもらいましょう。