外壁塗装 色選びのコツ
外壁塗装の色選びは、洋服を選ぶ時のように自分の好きな色を選ぶだけというわけにはいきません。外壁塗装を行った後は、10年程はその色のままなので、色選びは非常に重要なポイントとなります。
◆色選びのコツ
①原色系は経年劣化で古びて見える
真っ赤、真っ青などの原色系の色に関しては、経年劣化で色が薄くなっていくという事を考慮する必要があります。
色が薄くなっていくと、古びた印象に見えてしまいます。
実際に建物は古くなっているので、どのような色にしたとしても古く見えることは仕方のない事ですが、原色系の色はその傾向が顕著に現れます。
定期的なメンテナンスを行えば、どのような色でも古びた印象を与えることなく、長く外壁の色を楽しむことができます。
②白、黒は汚れが目立ちやすい
白や黒は塗りたての時は非常に綺麗に見えますが、実際には汚れが目立ちやすい色でもあります。
一般住宅の外壁は経年劣化と共に塗料の力が失われ始めると、どうしても汚れがついてしまいます。気になる場合は、ベージュやグレーなど、汚れの目立ちにくい色を選んだ方が無難です。
③色の系統から選んでいく
最初から「○○色」と決めるのではなく、まずは○○系といった様に、グレー系、ブラウン系、クリーム系など、色の雰囲気をイメージしていきます。
その色を意識しながら家の周りを散歩して地域の色を見てみましょう。近所を散歩して考えるのは、周りの景観も見ながら地域に溶け込む色を考えることができます。
家は天気によっても様々な見え方をするため、時間がある場合には晴れの日や曇りの日にも見て回ることがベストです。
④2色以上の注意点
単色が最も無難ではありますが、最近は2色使用したツートンカラーのお家も増えています。
ツートンカラーの場合に選ぶ色は、例えば「赤と青」のように全く違う色を選んでしまうと、見た目が非常に派手になってしまったり、失敗してしまう可能性があります。
ツートンカラー仕上げの際には、調和がとれた同系色で選ぶか、彩度が同じくらいの色を選ぶのが良いとされています。2色の間にもう1色アクセントカラーを入れる場合もありますが、多く選んでも3色までが限度とされています。
それ以上に増やしてしまうと、統一感のないお家になってしまいます。
⑤色見本について
一般的に色見本(カラーサンプル)には2種類あります。
1つめは、日本塗料工業会が発行している色見本帳です。
この色見本帳は、色と色票番号が書かれた小さな髪を束ねたものです。発行された年度と版記号によって、色が微妙に違うことがあります。
また、外壁の色にはふさわしくない色も掲載されているため、注意が必要です。
2つめは、塗料メーカーが作成しているカラーサンプルです。
流行に敏感という意味ではありませんが、ある程度住宅塗装の傾向を抑えているため、色選びの参考になる事かと思います。
また、メーカーによっては実際に塗料を塗ってある板見本を作成している場合もあるので、施工店に相談してみましょう。
⑥ツヤの加減
色だけではなく、塗装はツヤの加減も調整できます。
ツヤの有無でも印象は大きく変わり、ツヤがありすぎるのが好みでない場合には、7分艶、半艶、3分艶、艶なしを選ぶことができます。
ツヤ加減はイメージを掴みにくいものですが、晴れて明るい日にツヤのあるお家を実際に見て回るのが良いでしょう。
◆色選びでは、自身の好みと町や近所との調和を考える必要があります。
実際の施工例や近隣のお家を参考に、後悔のない色選びをしましょう。