外壁塗装の耐用年数
外壁塗装の耐用年数とは?
外壁塗装の耐用年数は、一般的には10年と言われています。
しかし、塗料・外壁材・立地条件等で実際の耐用年数は変わってきます。
そのため「いつまでに外壁塗装をすべきか?」と考えている場合、ご自宅にあった適切なタイミングを知る必要があります。
外壁塗装はメンテナンス時期を見誤ると、建物の劣化のみならず長期的に高額なリフォーム費用が発生する危険性があるため、正しい知識を身につけることが必要です。
塗料の耐用年数が過ぎているかどうかの見分け方
実際の建物では何を目安に耐用年数が過ぎているかどうかの判断をすれば良いのでしょうか?
見分けるポイントは以下の6点に注目します。このような事象が生じていたら、塗料の耐用年数が過ぎている目安になります。
1.色あせが生じている
2.塗膜のひび割れや剥がれが発生している
3.外壁にカビやコケ、藻が付着している
4.塗膜表面に雨筋汚染や油汚れ、チリなどが付着している
5.手で触ると白い粉が付くチョーキング現象(白亜化)が発生している
6.鉄部にサビが発生している
以上のどれかの症状が見られたら塗膜の防水性・防汚性・防カビ性などの機能が低下している証拠です。
これらは塗膜の付着力が低下し、塗膜が削れて薄くなることによって生じる症状です。
また、もし塗料の耐用年数が経過する前からこのような症状が見られたら、立地条件や周辺環境などの要因以外にも、施工不良や塗料の選定ミスなどが疑われます。
耐用年数が過ぎるまで塗料が持つ本来の性能を発揮するようにするためには、正しい施工を行うことが重要です。
外壁塗装の耐用年数が過ぎて放置した場合
《塗膜の効果が失われ、外壁変来の役目を果たさない》
外壁塗装の塗膜には、基材を保護する重要な役割があります。
塗膜の保護機能がなくなれば基材が露出してしまうため、基材の劣化が急激に進行してしまいます。
塗料の耐用年数が近づいたら時々点検を行い、劣化のサインを見逃さないことが大切です。
《放置すれば結果的に高額になる、定期的なメンテナンスを推奨》
塗料の耐用年数が過ぎてすでに塗り替え時期が到来しているにも関わらず、特に何もしないからといって、すぐに建物に悪影響が出るわけではありません。
しかし建物には、少しずつ確実にダメージが蓄積されていきます。
やがて深刻な問題が発生し、修繕やリフォームに高額な費用がかかってしまうことにもなりかねません。
定期的に適切なメンテナンスを行うことが建物を長持ちさせることにつながり、結果的にメンテナンスコストの削減にもなるのです。
外壁塗装の耐用年数を長持ちさせるポイント
1.コストパフォーマンスの良い塗料を選定する
コストパフォーマンスの良い塗り直しを検討する場合、耐用年数は最低でも10年以上の塗料を選択の基準にしたいものです。
一般的には、塗装工事費用のほとんどは職人の人件費と足場代です。
そのため使用する塗料の単価が多少高くなっても、塗り替えを行う回数を減らして人件費や足場代を削った方が、長期的に考えるとコストダウンになるケースが多いです。
目先の金額だけにこだわらずに、トータルコストを比較して検討することが大切です。
ただし、塗料に求められるものは何も耐用年数ばかりではありません。
意匠性や機能・光沢・色合い・柄など、耐用年数ばかりにこだわり過ぎずに総合的に判断することが必要です。
外壁がモルタルであればひび割れしにくい弾性塗料を採用したり、カビや藻が発生しやすい環境であれば防カビ機能に優れたもの、夏場の暑さを解消したいのなら遮熱塗料を採用するなど、目的にあった塗料を選ぶことも大切です。
2.業者選定は慎重にする
どんなに性能の良い高価な塗料を使用しても、施工がいい加減だと塗料が持っている性能を十分に発揮することができません。
以下のような手抜き工事が原因で本来の耐用年数が来る前に、次の塗り替えが必要になってしまうこともあります。
《手抜き工事の一例》
・脆弱な旧塗膜の上から塗装を行う
・規定の塗布量を守らずに塗料を薄めて使用する
・下塗りに手を抜いたため中塗り・上塗りとの密着度が低くなる
・規定の乾燥時間を守らない
・本来3回塗りすべきところを2回塗りで済ませてしまう
・契約した塗料よりも安い塗料で塗装する
見積書の安さだけにこだわらず、しっかりとした丁寧な工事を行ってくれる業者を探すことが特に重要です。
最後に…定期的なメンテナンスでお家を守りましょう
外壁塗装の耐用年数を左右する大切な要素を要約すると以下の5点です。
<外壁塗装の耐用年数を左右する要素>
1.塗料の耐用年数
2.塗料の特徴と塗装面との相性
3.外壁材の種類と耐用年数
4.建物の立地条件
5.塗装業者の技術レベルとモラル
上記のどの項目が不足しても、塗料メーカーが公表している耐用年数を満たすことができなくなってしまいます。
塗料の耐用年数ばかりに注目してしまいがちですが、優良業者を探すことが重要なポイントになることを忘れてはいけません。