屋根塗装の工程
「屋根塗装の工程って、どう進むの?」
自分の家の工事なのだから、どんな手順で行われるのかしっかり把握しておきたいという方も多いのではないでしょうか。
屋根の塗装において、作業工程はとても重要です。
工程の有無や順番によって、塗装の品質が大きく左右されるからです。
例えば、必要な手順を省くいわゆる手抜き工事では、仕上がりも耐久性もイマイチになってしまいます。
決まったルールに沿って正しい工事をすることで初めて、塗装の品質が保たれるのです。
屋根はお家を雨風から守ってくれる最も大事な部分です。本記事では屋根塗装の工程を分かりやすく解説していきます。
1.近隣挨拶
工事中は、足場の組み立てや車の出入りなどでご近所様にご不便ご迷惑をおかけする事もあるので、必ず工事が始まる前にご挨拶に伺います。
2.足場の設置
屋根塗装には、効率性・安全性を上げるために作業用の足場が必要です。
資材は大きなトラックで運んできます。
組み立てた後はメッシュシートも設置します。塗料の飛散防止のほか、職人の落下防止など安全面でも大事な作業です。
金属をしっかり組み上げる作業ですので、どうしてもカンカンという音が出てしまいます。
ご近隣への挨拶の際にも一言伝えておきましょう。
3.高圧洗浄
屋根にこびりついたカビやコケ、藻、汚れ、ほこりを高圧の水流によって洗い落として、塗料の接着をよくします。
天候、気候によっては終わってから乾燥させる日を空ける場合があります。
4.釘打ち・コーキング補修・下地処理
多くの屋根には「棟板金」と呼ばれる鉄板の部材が使われています。
この板金を固定している釘が浮いていた場合は、塗装前にしっかり打ち込み+抜け予防のコーキングを打っておきます。
(どのお家でも、築7~10年ほどで少しずつ抜けてきてしまいます)
抜けた釘を放置すると板金が飛ばされたり、雨漏りの原因になったりするため、塗装と直接の関係はないですがとても大切な工程です。
屋根にひび割れや欠けがあった場合は、塗装の前に一つ一つコーキングで補修します。
割れが大きいところは屋根の差し替えを行うこともあります。
5.養生
養生とは、ビニールやテープ、布などで覆って塗料の飛び散りを防ぐ作業です。
家には塗料がついてしまうと不都合な場所がたくさんあります。アルミサッシ、窓、地面の床、植木や植物などです。
こうした塗装しない場所を保護するのが養生作業です。
屋根の場合は特に、近くにある窓サッシやベランダを注意して養生する必要があります。
6.下塗り
屋根塗装は一般的に3回塗りで、そのうち1回目を下塗りと言います。
(2回塗り仕様の塗料もあります)
下塗りの主な役割は「屋根材と上塗り塗料との間の接着剤」「細かなヒビ割れの補修」です。
この工程がないと、どんなに良い塗料を使っても剥がれたり色ムラが出たりしてしまいます。
品質・仕上がりに関わるとても重要な工程です。
下塗りは、屋根の素材によって塗料を変えます。また、劣化状況によって補修効果の高い下塗りを使うこともあります。
7.中塗り
中塗りは、いよいよ選んだ色に近づいていく工程です。
端やスリットになっているところは刷毛で先に塗り、最後に広い面をローラーで仕上げていきます。
カタログに記載されている希釈率を守って、塗料の性能がしっかり発揮されるように塗っていきます。
8.上塗り
中塗りと同じ塗料をもう一度塗り重ねます。
こうすることで塗膜の厚みがでて耐久性も発揮され、艶も美しく出てきます。
各塗料のカタログに記載されている乾燥期間(塗装間隔)をきちんと守って、丁寧に施工します。
9.確認・手直し
塗り残しや塗りムラがないか、きちんと艶が出ているかなどを最終確認します。
また、周りをしっかり養生してもちょっとした塗料の飛び散りは出てくるものです。
その場合は、シンナー等でふき取り掃除をして綺麗に整えていきます。
10.足場解体・清掃・挨拶
足場解体でも、組み立て時と同じようにトラックを使って資材を運びますので、車の出入り時間などを確認しておきましょう。
解体後は動かしてもらったものを戻し、お庭などの掃き掃除をします。
そして最後に、工事中にご不便をおかけした旨を、近隣の方にご挨拶します。
ご協力いただいたお礼、感謝の気持ちを一言伝えるだけでお互いとても気持ちよく工事を終えることができます。
◆まとめ
屋根はお家を雨風から守る最重要部分です。
お家を守る良い塗装工事にするために、正しい工程で工事をしてもらいましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。