【屋根塗装】屋根の塗装工事における手順・工程
屋根塗装工事を検討している時に、費用だけではなく「どんな作業工程で出来るのか」なども気になると思います。
ご自宅の屋根でどんな作業が実施されるのか、知っておいた方が安心です。
今回は、屋根塗装工事の基本的な工程を解説します。
あわせて、屋根塗装工事以外のメンテナンス方法、工事前に知っておきたい注意点やポイントもお伝えします。
屋根塗装工事の基本的な工程
塗装が必要な種類の屋根材は「スレート屋根」「トタン屋根(金属屋根)」「モニエル瓦・セメント瓦」が挙げられます。
今回は日本の住宅の屋根材としてはもっとも普及されている「スレート屋根」の塗装工程をご紹介します。
スレート屋根(コロニアル、カラーベスト)とは?
スレート屋根は、セメント・骨材などに繊維素材を混ぜて薄い板状に加工した屋根材のことです。
工場や倉庫に使用される大波スレートと、住宅に使用されるカラーベスト・コロニアルと呼ばれるものが主流です。
住宅用のカラーベストではデザイン性が豊富で耐震性や遮音性などが高く、さらに初期費用が低価格であることから、単一商品としては日本で最も広く普及している屋根材です。
スレート屋根の中で、現在住宅用として流通している薄い板状の屋根材の正式名称は「住宅屋根用化粧スレート(通称:化粧スレート)」と呼ばれています。
その他に住宅用としては、粘板岩を薄い板状に加工した「天然スレート」があります。
「天然スレート」はヨーロッパなどでも昔から使用されていて、自然の岩を薄い板状に切り出すため、様々な風合いを演出し劣化も少ないので最高級の屋根材となっています。
東京駅の屋根にも「天然スレート」が使用されており、その意匠性を真似した安価な工業製品として、「化粧スレート」が広く流通しています。
屋根塗装工事の流れ・工程
□近隣の方へのご挨拶
塗装工事では足場の組立や解体の際にはカンカンと大きな音が出ますし、塗装中は塗料の臭い。また工事車両の出入りなどでご迷惑をかける事となります。
そのため、工事前に必ず近隣の方へご挨拶をいたします。
基本的には業者が行いますが、特に仲の良い近隣の方には施主様も直接お声掛けしていただくとより良いです。
□足場工事(日数:1日)
工事一日目は塗装工事を安全かつ、スムーズに行う為の足場や養生シートを設置します。
養生シートは洗浄時の水や、塗料が周囲に飛散しないように設置されます。
足場の設置の際には室外にある自転車・植木鉢などの生活用品などは移動をお願いしております。
また、足場がかかると2階の外からも入りやすくなってしまいます。夜間や不在時など、戸締りの徹底を行ってください。
詳しくは下記のコラムにて解説しております。
□高圧洗浄(日数:半日~1日)
高圧洗浄はコケなどの汚れや、劣化した旧塗膜を洗い流すため、塗料の密着を良くする為の重要な工程です。
住宅を女性のお化粧に例えた場合、1番大事な「洗顔」で汚れや油分が残っていると化粧ノリが悪くなるのと同じです。
充分に汚れやコケ・カビを落としてから塗装を行う事で剥離や膨れなどを防ぎます。
作業日数は半日~1日にかけて行いますが、洗浄後にはしっかりと乾燥時間を設けます。
□下地処理(日数:1日~2日)
塗装(下塗り・中塗り・上塗り)ができる状態に屋根材を補修・調整する「下地処理」を行います。
※下地処理のことを「下地調整」「下地補修」などということもあります。
必要な下地処理工事は屋根材の種類、屋根の劣化症状や進行具合などによって異なります。
(例)・ひび割れ補修
・洗浄で落としきれなかった旧塗膜やサビの除去
・釘の処理
・部材交換 など
※屋根塗装の下地処理にかかる日数の目安は1日ですが、「劣化箇所が多数ある」「劣化が大きく進行している」などの場合、2日以上の日数がかかることもあります。
□下塗り(日数:1日)
塗装の工程(下塗り・中塗り・上塗り)では、はじめに下塗り塗料を塗装する「下塗り」を行います。塗装の工程時には、塗料のニオイがすることがあります。
屋根は室内からは一定の距離があるため「さほどニオイは気にならない」という方もいますが、一定数「ニオイが非常に気になる」という方もいます。
「塗料のニオイが気になりそう…」という場合は、塗料を室内に入れないように、塗装工程(下塗り・中塗り・上塗り)の期間中は、窓やドアなどの開口部を開けないようにしてください。
また、水性塗料を使用すると塗料特有のシンナー臭が抑えられます。
□中塗り・上塗り(日数:各1日)
「下塗り」後、「中塗り」→「上塗り」の順番で上塗り塗料を塗り重ねていきます。
多くの場合、中塗り・上塗りには【同じ上塗り塗料】を塗装します。下塗り塗装後、中塗り塗装後には、一定の乾燥時間を置く必要があります。必要な乾燥時間は塗料製品によって異なります。
中塗り・上塗りは仕上げの工程の為、ムラのないようによりキレイな見た目にもこだわって塗り上げていきます。
■縁切り作業(日数:1日)
スレート屋根材の場合、塗装の工程後に塗料が乾燥してからスレートの重なり部分を切る「縁切り」と呼ばれる工事を行います。タスペーサーを使って縁切りをする場合には、下塗り塗装後に縁切りの工事を行います。
※屋根材の状態や屋根の勾配によって、縁切り作業が不要な場合もあります。
□足場解体(日数:1日)
塗装工事が完了後、完了検査を行い、仮設足場を解体します。
足場の解体時には、金属製のパーツを外すために大きな音がします。住宅や、周囲の物などに資材をぶつけて傷を付けないよう、丁寧に作業をします。
□完成・お引渡し
塗装の工程手順は屋根材や使用する塗料によって多少異なりますが、基本的な流れは変わりません。
正しく作業が行われなければ塗料の効果を発揮できません。工事を依頼する際には、しっかりと施工の説明をしてくれる業者選びも慎重に行っていきましょう。
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