外壁塗装 素材と特徴
建物の外壁には様々な外壁材が使用されています。
素材の種類は多いものの、機能性・デザイン・耐久性・コスト・メンテナンス性など、全ての要素を満たすものはありません。選ぶ際に何を重視するのかは人それぞれ異なりますが、その後のメンテナンス・特徴なども素材によって変わってきます。
ここでは、代表的な素材4種類と特徴をお伝えしていきます。
◆窯業系サイディング
セメントに無機物や繊維質を混ぜ、板状に成形したものです。工場生産で品質が安定しており、近年の住宅でもっとも多く使用されています。
メリット:比較的工費が安い、デザインが豊富、耐火性が高い、耐久性が高い、比較的工期が短い
デメリット:コーキングの劣化が目立つ、防水性が低い、熱を吸収しやすい
劣化サイン:コーキングの劣化、チョーキング、反り、浮き、色あせ、ヒビ、剥離、藻・カビ
寿命:30~40年
メンテナンス:7~10年
◆金属系サイディング
金属板を加工し、断熱材で裏打ちしたものです。表面材には、アルミニウム合金・ガルバリウム鋼板・ステンレス鋼板・溶融亜鉛メッキなどが使用され、金属板の種類によって耐久性やコストに差があります。
メリット:断熱性が高い、軽量で建物への負担が少ない、ひび割れに強い、浸水・凍害に強い
デメリット:塩害や酸性雨に弱い、もらい錆・白錆など、硬いものによるキズ・へこみ
劣化サイン:チョーキング、錆、破損・穴、ヒビ・剥離、色あせ
寿命:30~40年
メンテナンス:10~15年
◆モルタル
セメント・水・砂を練り混ぜ、左官コテで塗りつけたものです。工業製品とは異なり職人の手作業による現場施工なので、仕上がりや耐久性に差が出ます。
装飾工法はリシン仕上げ・スタッコ仕上げ・吹き付けタイル・ジョリパットがあります。
メリット:耐火性が高い、デザインの自由度が高い、遮音性が高い、断熱性が高い、味わい深い
デメリット:ひび割れしやすい、汚れやすい、比較的工期が長い
劣化サイン:ヒビ、剥離、カビ・コケ・藻、チョーキング、色あせ
寿命:30年前後
メンテナンス:8~10年
◆ALC(パワーボード)
珪石、セメント、生石灰、石こう、アルミニウム粉末を加工したものです。パネル内部に気泡を有しているコンクリートで、軽量気泡コンクリートとも呼ばれます。ビルやマンションの外壁にもよく使われています。
メリット:断熱性が高い、耐火性が高い、衝撃に強い、遮音性が高い、調湿性が高い
デメリット:防水性は塗装に依存、コーキングの劣化が目立つ、コストが高い
劣化サイン:コーキングの劣化、ヒビ、破損、剥離、藻・カビ・コケ、色あせ
寿命:50年前後
メンテナンス:10~15年
◆まとめ
外壁材には様々な種類があり、それぞれメリット・デメリットをもっています。
また、塗料にもよりますが一般的なメンテナンスの時期も異なってくるものです。
選ぶ際に何を優先するのか。
メンテナンスの際には、お住まいにどんな素材を使用しているのか。
もう一度確認してみましょう☆